天王祭は京都の祇園祭と同様、夏に流行する疫病を振り祓う都市型の祭禮と言えます。六月二日の宵宮祭、三日の例大祭は、六十一ヶ町総代を初め氏子崇敬者の参列のもと、厳粛な祭儀が斎行されます。その際、参列者は半紙で包んだ胡瓜を奉納します。これは胡瓜を輪切りにした模様が御祭神の御紋に見え恐れ多いために、その年の初物の胡瓜を先ず御神前に奉納してから自分たちが食する、という伝統を継承したものです。
「本祭」は三年に一度行われ、祭礼日(六月二日・三日)の次の土日に本社神輿が渡御します。それ以外の年に行われる「陰祭」では本社神輿はでませんが、町内神輿やこども神輿等、その盛況さには変わりありません。